子育てしているときに強い味方になってくれるのが、祖父母の存在ですよね。
しかし、「子育てに必要以上に口出ししてくる」「孫をとにかく甘やかす」「孫中心の生活で依存してくる」そんな祖父母は孫をダメにする危険が高いです!
祖父母は子育ての先輩ですから、困った時に助けてくれたり、アドバイスをくれたりと頼りになります。
ところが、困っているわけでもないのに、あれこれと子育てに口を出し、常に孫に構ってしまう祖父母と過ごしていると、子どもの成長に悪影響を与えてしまう可能性もありますよ。
この記事では孫をダメにする祖父母の特徴と、対処法についてご紹介しています。
上手にお付き合いをして、子育てをサポートしてもらう参考にしてください。
孫をダメにする祖父母の特徴を解説!
おじいちゃん、おばあちゃんにとって、孫はとてもかわいい存在です。
ですから大切にしたいと思うあまり、世話を焼き過ぎてしまうことも・・。そこに悪意はなく良かれと思って行動していることが多いのですが、それが孫をダメにする存在になることに気が付いていません。
ここでは孫をダメにする祖父母の特徴についてご紹介します。
孫を生きがいにする依存してしまう祖父母
祖父母になると、自分の子どもは自立して子育てが終わっている人が多い年齢です。
それまでは自分の子どものために、仕事をしたり子どもの世話をしたりと、子育てを一つの生きがいにすることができました。
しかし子どもが自立すると、一つの役割が終わってしまうため、そこに誕生した孫の成長を生きがいにしてしまうことがあります。
もちろん成長を温かく見守ってくれるのは、親にとってとても心強いことですよね。
ところが見守るだけではなく、常に孫のことを考えて、頼んでもいないことまでしてしまうなら、依存している可能性が高いです。
孫が生きがいになると、思い通りになるようにコントロールしようとしてくることもあります。
子育てに口出しする祖父母
祖父母は子育ての経験を持つ先輩として、頼りになる存在です。
しかし、困っているときにくれるアドバイス程度ならいいのですが、聞いてもいないことまで口出しをしてくるとそれは過干渉になってしまいます。
孫のためにと何から何まで育児全体にわたって口を出してくるなら、それは祖父母としての役割以上のことをしようとしています。
子育ては親の役割という線引きができず、子離れできていない人に多いタイプです。
とにかく甘やかす祖父母
孫はどんなときでもかわいく、何でも言うことを聞いてあげたいと思う祖父母もいます。
「孫に必要とされたい」「孫に気に入られたい」そんな気持ちから、とにかく甘やかしてしまうのです。
親にダメと言われていることでも許してしまったり、欲しいと言ったものは何でも買い与えたりと、無責任に甘やかします。
どんなに「甘やかすのはやめてほしい」と頼んでも聞く耳を持ってもらえないと、子育ての方針が狂ってしまいます。
孫をダメにする祖父母から受ける悪影響
どんなに親が迷惑と思う言動をしていても、祖父母からしてみると『孫をダメにする』という意識はありません。
むしろ孫のためになり、役に立っていると考えている場合が多いので、言動を改めてもらうのは難しいですよね。
ここでは孫をダメにする祖父母から受ける、子どもへの影響についてご紹介します。
自己中心的な考えになってしまう
祖父母から甘やかされて育つと、自己中心的な考え方をもってしまう可能性があります。
親からダメと言われても、祖父母がいいと言って常に味方についてくれるので、『何をしても許される存在』と思ってしまうのです。
さらに『何をしても祖父母が何とかしてくれる』と考えてしまい、親の言うことを聞いてくれなくなってきます。
祖父母から無条件に守られ甘やかされることで、何でも自分の思い通りにならないと我慢できず、思いやりの心が育ちにくくなる恐れもあります。
自己中心的な性格になってしまうと、対人関係を上手く築けなくなることも考えられます。
自立することが難しくなる
祖父母が過干渉で甘やかすと、自分で努力しなくても物事が思い通りに進み、考える必要がなくなります。
そのような環境で育つと、自分で考えて物事を達成する機会を奪われるため、自立することが難しくなってしまうのです。
自分で考える環境がない状態で社会に出てしまうと、困難な状況では自分で何も判断できず人任せにして迷惑をかけてしまうかもしれません。
自立できなければ、結果的に本人が一番苦しむことになります。
祖父母は孫を可愛がり大切にしてきたつもりでも、無責任に甘やかすことで自己中心的になり、自立できない可能性があることは理解してもらう必要があります。
孫をダメにする祖父母の対処法・子どもを守る関わり方
祖父母が甘やかしたとしても、必ず孫をダメにしてしまうわけではありません。
優しいおじいちゃん・おばあちゃんがいることで、時には辛いことがあっても安らぎを感じることができます。
正しく関わることで、子どもの成長にとって強い味方になってくれるのです。
ここでは孫をダメにする祖父母から子どもを守るために、正しい関り方をご紹介します。
親・祖父母の役割を理解してもらう
子育てに口出しし干渉してくる祖父母には、『親として子どもをどう育てていくのか』ということをしっかり伝える必要があります。
そのうえで、必要な時にだけ手助けしてくれる、サポート役をお願いしましょう。
子どもを自立させ導いていくのは親の役割です。
自分や配偶者は『あなた達のおかげで成長し自立することができた。だから子育ても自分たちの力でやり遂げることができる。温かく見守り、困った時にはサポートしてほしい』と育ててもらった感謝の気持ちと一緒に伝えましょう。
ですから、あなたも親として『子どもの祖父母』だからと甘えすぎないように気を付けてくださいね。
趣味や友人との時間を大切にしてもらう
孫に依存してしまう祖父母の傾向としては、時間に余裕がある人に多いです。
ですから趣味や友人との時間を大切にしてもらい、孫以外に楽しみを見つけてもらう必要があります。
趣味がないなら、『これなら好きかもしれない』ということを提案してみましょう。
住んでいる地域によっては、シニア向けのクラブ活動を支援しているところもあります。
そういった場を案内してみるもの、新しい発見があり、楽しみが増えるかもしれませんね。
子育ては時代によって変化することを理解してもらう
子育てに干渉してくる祖父母には、『自分の時代はこうして育てた』という経験があります。
しかし、子育ては時代によって変化します。
祖父母世代の子育てでは良しとされていたことも、今の時代には合わないということを理解してもらうことも大切です。
私は子どもが高熱を出した時に、『熱が上がり切って寒がらなくなったら、薄着にして温めすぎないように注意して。』と医師に言われたので、子どもが「熱い」と言ったら布団を少なくしていました。
すると義母に「そんな薄着にしたらダメ!熱が下がるまでは、いっぱい汗をかくようにたくさん布団をかけなさい。とにかく温めて汗をかくのが大事。」と言われ困ったことがあります。
私は医師から説明があったことを伝え、どうにか納得してもらいました。
今は昔よりも共働き世帯が増え、それに伴い子育ての環境にも大きな変化あります。
ライフスタイルの変化で、子育てそのものの考え方も昔とは変わっていることを受け入れてもらいましょう。
『時代によって子育ても変化する』、これは自分が祖父母の立場になった場合にも、理解して受け入れる必要があることですね。
感謝の気持ちは常に忘れない
祖父母も孫をダメにしようとしているわけではありません。
祖父母の言動を頭ごなしに否定しては、相手もより反発し話を聞いてくれなくなります。
孫を思う気持ちに感謝を伝えることで、あなたの言葉も受け入れやすくなりますよ。
どうしても上手くいかないなら物理的に距離を置く
話をしても理解してもらえず、環境が変わらない場合には、物理的に距離を置くことも考えてください。
親と祖父母の関係が悪い姿を見ることは、子どもにとっても大きなストレスになります。
そしてそのストレスは将来トラウマになる可能性も出てくるのです。
私は両親と祖父母が同居でしたが、関係はあまり上手くいっていなかったので、そのことでとても苦しんだ記憶が今も強く残っています。
環境によっては難しいこともありますが、可能であれば距離を置き、あなたがストレスを減らすことで子どもも安心することができます。
孫をダメにする祖父母に関することわざ
孫をダメにする祖父母に関することわざがあることを知っていますか?
ここでは、そんなことわざについてご紹介します。
年寄りっ子は三文安い
『年寄りっ子は三文安い』ということわざがあります。
祖父母に育てられた子は、甘やかされて育つため、根性がなくわがままな性格になる
三文というのは、江戸時代のお金の単位で、ほんの少しの金額を表すときに使われます。
『早起きは三文の徳』ということわざでも聞いたことがありますよね。
『年寄りっ子は三文安い』では、祖父母に育てられると他の子よりも三文安い=価値が低いという使われ方をしています。
一般的に祖父母は、親よりも孫に甘く厳しくしつけられることがないため、このようなことわざができたのでしょうね。
祖父母はみんなが甘やかすわけではないですが、責任がないため親よりも甘やかす人は多いのかもしれないですね。
ただ、私の周りのおばあちゃんっ子・おじいちゃんっ子は、優しい人が多い印象です。
孫をダメにする祖父母でなければ、わがままということもなく、しっかり育ちます。
このことわざは、他にも『おばあちゃんっ子は三文安い』『じじばばっ子は三文安い』などと言われることがあります。
愛立てないは祖母育ち
このことわざも、甘やかされて育つ子はわがままになるという意味で使われます。
祖母に育てられた子は甘やかされているので、しつけがなっていなく愛立てない(無作法)な子になるということから、このことわざはできました。
『年寄りっ子は三文安い』も『愛立てないは祖母育ち』も、甘やかすのは子のためにならないという意味合いを持ちます。
祖父母だろうが、親だろうが、ちゃんとしつけをせずに甘やかすと、将来本人が困ることになります。
この2つのことわざは、甘やかしてばかりではダメだという戒めが込められているのですね。
まとめ
- 孫をダメにする祖父母の特徴は、孫に依存して、子育てに口を出し、とにかく甘やかす
- 甘やかされて育つと、自己中心的で自立できない子になってしまう恐れがある
- 孫をダメにする祖父母には、孫の成長の他に趣味や楽しみを見つけてもらうようにする
- 親と祖父母の役割や、今の時代の子育てを理解してもらう
- 孫をダメにする祖父母に関することわざは『年寄りっ子は三文安い』『愛立てないは祖母育ち』
親として「それは子どものためにならない」と思っても、祖父母は孫のためと思っての言動ですから対応は難しいですよね。
しかし孫をダメにする祖父母と過ごすことは、子どもにとっても大きなストレスになりますし、大人になってから困ることになるかもしれません。
話をしても理解してもらえない時は、距離を置き、まずは親がしっかり子育てできる環境を作ってくださいね。
依存してしまうタイプは、時間に余裕のある人に多い傾向があります。